徹底的に仕事を絞り込んで結果を出すための最短距離を突っ走る方法
「時間」「お金」「労力」「エネルギー」などのリソースは限られたもので無限ではありません。
つまり、その限られた中で、いかに上手に生産性が高くなるように使うかが重要です。
そのポイントが「トレードオフ」という考え方。この思考法をマスターし、効率よくリソースを使っていきましょう。
読んでみたい方はこちら
「トレードオフ思考で優先順位を決める」について、解説します。
まず、意識していただきたいことは、「リソースは有限」ということなんですね。「リソース」っていうのは何かと言うと、資源とか、日本語で言ったりしますよね。
つまり、これはビジネスにおいてはどういうことかと言うと、時間とか、お金とか、労力ですね。人手とか体力もそうですね。
後はエネルギーですね。この場合のエネルギーとは、いろんな考え方ができるんですけども、集中力とか意志力っていう風に考えてもらうとわかりやすいかなと思います。やる気とかって、言ってもいいかもしれないですね。
こういうものは、有限なんですね。なかなかこれを容易に増やすっていうことは、難しいです。
なので、増やすことができないのに、余ったらとか、増えたらとか、できたらとかっていう風に待っていたら、それは一生来ないんですね。
なので、たとえば「時間が余ったらやる」とか、「時間ができたらやる」とか、「お金が増えたらできる」とかっていう風に考えていると、いつまで経ってもなかなかやることはできないんですね。
この「リソースは有限」っていう考え方を、徹底的に意識してやっていただけるかどうかっていうのが、ビジネスの成功の秘訣かなと思います。
たとえば、ここをいかにリアリティを持って考えられるかっていうのは重要で、たとえば、「一生で100枚の金貨をあげます」と言われたとしますよね。「これは有限で、増やすことはできません」という風に言われたと。
「じゃあこれを何に使いますか」っていう風に、仮になった時に、じゃあその100枚の金貨をどう使うかっていう風に考えたら、恐らくめちゃめちゃ必死で精査すると思うんですね。
何に何枚使うか、これは優先順位低いからやめておこうとか、これはまだ使わなくていいかなっていう風に、恐らくめちゃくちゃ必死で考えると思うんですね。
これは、何で必死で考えるかというと、やっぱり100枚っていう上限があるっていうことがわかっているからなんですよね。つまり、有限っていうのがわかっているからってことです。なので、有限ってわかっていれば、これくらいリアリティに考えるんですよね。
もう一つわかりやすい、身近な例で出すと、子どもの頃、小学校の遠足で「おやつ300円まで」って言われた時って、何を買うかってめちゃめちゃ必死で考えましたよね。
それと同じですよね。あれは何で必死で考えるかというと、絶対に300円を超えちゃいけないってわかっているからです。超えることができないからってわかっているから。
けれども、やっぱり大人になるにつれ、時間とかお金っていうのは、有限だっていう意識はどんどん減っていくんですよね。なので、無駄なものに使ってしまう。優先順位の低いものにも使ってしまう。
でも、これは過ちなんですよね。何でかと言うと、「容易に増やすことはできないから」です。時間とかお金とか労力とか、エネルギーっていうのは有限。
有限であるっていうことは、それだけ必死で、何に使うべきかっていうことを精査しなければ、どんどんどんどん無駄に消化していってしまうってことですね。
じゃあ、どうすればいいかってことなんですけど、常に、「トレードオフ思考する」ってことです。
「トレードオフ」っていうのは何かと言うと、「何かを得たら、何かを捨てる」っていうことですね。要は「交換」っていうことですね。
なので、ビジネスにおいては、たとえば何かの作業をするって決めたら、その代わりに何かの作業をやらないって決めるっていうことです。
それは、労力も時間もお金もエネルギーも全て有限なので、何かをやるっていうことは何かを捨てないと、つじつまが合わないですよね。
仮に捨てなければ、元のものの効率も悪くなるし、新しくやることの効率も悪くなると。単に、半々になるだけっていうことですね。
なので、じゃあその場合どうすればいいかっていうと、さっきの金貨とかおやつの話と一緒ですね。
優先順位の低いことはもうやらないって決めるしかないですよね。
その不要なもの、優先順位の低いものを排除すると、リソースが浮いてきますよね。その浮いたリソースを本当に使いたいもの、本当に効果的なものに集中させるってことです。その際のテクニックですね。
なので、大事なのはトレードオフする場合に、やることを選ぶのは簡単ですよね。
何でもやれるに越したことないので、「やりたい、やりたい」って言うのは簡単ですよね。
問題は、「何を捨てるか」ってことなんですね。なので、この「捨てるテクニックを身に着ける」っていうのが、ものすごくコツになります。
その場合のいくつかポイントがあるんですけど、一つ目としては、「第三者の意見を聞く」っていうことですね。
自分でやっていると、どうしても「バイアス」がかかっちゃうんですね。「バイアス」っていうのは何かと言うと、ひずみというか、フィルターというか、ねじまがった解釈っていうことですよね。
正当じゃない解釈が、かかってしまうので、正常な判断がしづらいんですね。なので、第三者に客観的な判断をしてもらうってことです。
たとえばどういうことかって言うと、有名な例で言うと、たとえばサンクコストなんかそうですよね。
サンクコストっていうのは、埋没費用とか言ったりするんですけども、あるものに、たとえば投資をしてしまったら、それがもう絶対に赤字だとか、このままやっても利益が出ないなっていう風に思っても、そこまで投資しちゃったから、もうやめられないってやつですね。
元々は投資用語らしいんですけども、公共事業とかでもそうですよね。途中まで作っちゃったからもうやめられないとか、明らかに赤字だってわかっているけどもうやめられないとか。そういうものなんですね。そういうバイアスがかかってしまう。
あとは、「保有効果」っていうのもありますね。
「保有効果」っていうのは、「自分が持っているものの価値を高く見積もってしまう」っていうものです。
自分が、元からそれを持っていると、それはもうどうしても必要なものとか、すごく価値が高いものだっていう風に、捉えてしまうっていうことですね。そっち側にふれてしまうっていうことです、判断基準が。
そうすると、それは正当な判断ではないですね、バイアスがかかっている。
なので、それは正当な判断ではないので、だけど、そういうバイアスっていうのはどうしても人間である以上、ある程度はかかってしまうので、そこで冷静な、客観的な意見を知るために、第三者に判断してもらうってことです。
「あなただったらこれどう思う」とか、「今のこの状況ってどう思う」っていう判断をするっていうことですね。
これは仲間でもいいし、たとえばコンサルタントみたいなのを雇っているんだったら、コンサルタントに聞いてもいいですし、仲間、もしくは上司、あとはスタッフとかに聞いてもいいですね。いずれにせよ、「第三者に聞く」っていうことです。
これはさっきの部分とも被るんですけども、要はそういうバイアスを抜いた状態でできるだけ考えたいんですよね。
なので、「ゼロベースで考える」っていうのも一つの手段です。
さっきのは、他人に意見を聞くっていうことだったんですけども、これに関しては「自分で考える」っていうことですね。
自分で考える時に、バイアスを外すためにはどうすればいいかって言うと、そもそも持っていないっていう前提で考えるってことですね。元々持っていない、元々していないのであれば、どうするかっていう考えです。
要は、保有効果とかがあると、元々持っているものを捨てるって考えると、どうしても保有効果みたいなバイアスがかかってしまうので、そうじゃなくて、「もしも、元々持っていなかったらどうか」っていう判断をするってことです。
仮に、捨てられないものがあるとしますよね。たとえば着ない服があると。
だけど、どうしても捨てられない服とかがあったら、それを今持っていたら、「捨てたらもったいないな」っていう風に、保有効果の場合っていうのは働いてしまうんですけども、そうじゃなくて、「仮にこの服を持っていなかったら、お金を出して買うのか」っていう判断をするっていうことですね。
これは「ゼロベースで考える」っていうことです。
もしも、元々持っていなかったら、やっていなかったら、今から時間とかお金とか、リソースをかけてでも、果たしてやるだろうかっていう風に考えるってことです。
なので、自分でこのゼロベースで考えられる人は、自分でゼロベースで考えればいいです。ただこれはどうしても、難しいとか、それでもバイアスっていうのはかかってしまうので、難しいなと思ったら、それは第三者に聞く方がいいですね。
もう一つのテクニックです。「逆プロトタイプを使う」。
「プロトタイプ」っていうのは何かと言うと、たとえばデータ版とかってよく出たりしますよね。OSとか商品とかでも。これは仮でテスト的に出すものですね。そういうのをプロトタイプって言うんですけども、これの逆をやるっていうことです。
やめる場合も、いきなりガッツリやめてしまうと、リスクがありますよね。恐怖も生まれて来る。だから、なかなか捨てられないんですね。
なので、やめる場合とか捨てる場合でも、全部一気にやめるとか捨てるっていうことをしてしまうんじゃなくて、仮に捨てたらまずかったとか、やっぱり捨てたくないなと思ったら、すぐ戻せる状態で捨ててみるってことです。
なので、一部分だけとか、小さい範囲で部分的に捨ててみる、やめてみるっていうことをやってみるってことですね。それでも影響がないんだったら、もう少し更に広めてやめてみるとか。
もしくは、一度にいっぺんにやめてみるっていうのもいいですし、いずれにしろ、「すぐに戻せる状態にする」ってことですね。
そうすれば、リスクっていうのも当然少ないですし、保有効果とかをなるべく、そういうバイアスをかけずに、テスト的に捨ててみる、気軽に捨ててみるっていうことはやりやすくなりますね。
この3つのテクニックを使うと、捨てることがしやすくなると。
そうすることによって、捨てるものが選べるので、トレードオフの考えの時にも、捨てるっていうことが、気軽にやりやすくはなりますね。
いずれにしろ、トレードオフっていうのがもう原則なので、「何かをやるっていうことは、何かを捨てている」ということになるので、今あなたがとっている行動ですね。
っていうのは、それが意識的であれ、無意識的であれ、「あなたの中で優先順位を決めて、その優先度の高いものからあなたが決めた」ってことですね、やるっていうことを。
その結果なので、今、あなたが真剣に考えたものもあれば、惰性で何となくやっているもの、ルーティンでやっているもの、捨てられないからやっているものとか、いろいろあると思うんですけども、それを一度、精査していただきたいんですね。
精査した時に、果たして本当に今やっているものの優先順位が高いのかっていうことを判断してもらう。
代わりに、今やっていることのせいで、新しくもっとやるべきことができないっていう風なものがあるのであれば、それは優先順位として間違っていますよね。
なので、正しい優先順位を決めて、正しい優先順位を決めたら、優先順位の低いものまで完璧にやるっていうのは、限られたリソースの中では難しいので、優先順位が低いものはもう捨ててしまうっていうことです。
決断っていうのは、断つものを決めるっていう字ですね。英語で言うと、decisionっていうのもキルとか、殺すとか、そういう意味らしいですね。
つまり、「何かを決める」っていうのは、やることを決めるんじゃなくて、「捨てるものを決める」っていうことです。
なので、捨てるものを決める、必ずトレードオフで何もかもやるっていうのは不可能なので、優先順位を決めてやるものと、やらないものっていうのを明確に決めて、重要なもの、効果のあるものから、優先的にやるようにしてください。
