売上をアップさせる見出し(その2)
素晴らしい見出しの作り方についてお話ししています。
前回は、商品を吟味しベネフィットを確認することの重要性について話しました。
今回は、ベネフィットを成功に結び付ける戦略について話しましょう。
最強のベネフィットをとらえる
ここで、ベネフィットをとらえる素晴らしいテクニックを紹介しましょう。
名刺サイズの情報カードを使って、各カードに1つずつベネフィットかフィーチャーを書き出します。例えば、もしその商品が本やCD/DVDであれば、その中のページや文章から、いくつかのベネフィットやフィーチャーを抽出し、1つのカードにつき1つのベネフィットかフィーチャーを書いていくのです。この商品の吟味の全工程でこれを行っていきます。
この作業が完了したら、情報カードを見直しましょう。このカードは75枚、100枚、場合によっては200枚以上になることも考えられます。その中からより優れたベネフィットを選び出します。そして、さらにその中から最強のベネフィットを探すのです。
あなたが選び出したベネフィットは、あなたがコピーを書く際の手助けとなります。言いかえるなら、あなたのメッセージ全体をベネフィットで表現することができるのです。
つまり、あなたが見つけた最強のベネフィットが最高の見出しとなるのです。
情報カードに記入するときはただの思い付きだったかもしれません。しかし、あなたが沢山の情報カードの中から選び出したベネフィットは、あなた「独自の販売提案」、つまり、あなたのUSP(Unique Selling Proposition)になるかもしれないということです。
もし、あなたが優れたベネフィットを選び出すことができれば、お金持ちへの道を歩み始めることができます。マーケターとして大金を稼ぎ始めることができるのです。何故でしょうか?
それは、多くのマーケターは自分たちの商品の優れたベネフィットを選び出すことができずにいるからです。
コピーを書くときは、最強のベネフィットを選び出すことを優先順位の第1位に持って来るべきなのです。
隠れたベネフィットを見つける
さて、私の使うヘッドラインは、商品そのものを観察して作ったものばかりではありません。そのやり方でヘッドラインを書くことで、私はダイレクトマーケティング史上で最大の成功を収めたことがあるのです。
そういうとき、私は自分自身にこう問いかけることにしています。
「もし、自分に神のような力があって、お客がこの商品に求める最大のベネフィットを彼らに与えることができるとしたら、それは何だろう?」
例えば、私は『写真を撮らない写真教室』という教室を立ち上げました。これを売るために、私は見込み客にこの教室のベネフィットに対して心躍るほどの興味を持たせたかったのです。
どうすればそうできるでしょうか。どうすれば、私の商品を他のものと差別化できるでしょうか。どうすれば、いかにも退屈しそうな写真教室を、わくわくするようなものにできるのでしょうか。
そこで、私は自分自身に向かってその質問を投げかけてみたのです。
そうすると、写真家は撮り方のひな型についてはさほど気にしていないということがすぐにわかりました。みんなが欲しがっているのは、それを使うことから来るベネフィットなのです。
そして、誰よりも無駄な投資を嫌っていて、のどから手が出るほど欲しいものは、自分のブランディングを守ることです。そこで、私は、次のような見出しを思いつきました。
「撮影した写真が売れる写真になるために、どうしますか。」
実は、この写真教室は理想の写真家になるために重要な話を掲載していますが、IRSが特権を取り上げることについては何ひとつ触れていません。しかし、この本を活用することによって特権を取り上げられることがないよう対処することができます。それこそが、私がこれを隠れたベネフィットと呼ぶゆえんなのです。
つまり、商品が持っている直接的なベネフィットをメッセージに入れるのではなく、そのベネフィットから導かれる更に奥にあるベネフィットを見つけて前面に出すのです。それが、お客の心を掴み、商品に対する関心へとお客を引き寄せるのです。
大成功、うまくいった!
その結果はどうなったと思いますか。1979年以来、この本は1冊あたり70円で19億8千万部売れました。そして、この本は今日に至っても、同じように良く売れているのです!
ここで、「隠されたベネフィット」のヘッドライン戦略について一つ警告があります。
あなたの商品が実際にちゃんとヘッドラインの約束を果たしていることを確認してください。もし、ほんのちょっとでも果たしていないようであれば、商品を変えるかヘッドラインを修正しましょう!
そうすれば、あなたは、約束通りのベネフィットを提供していることになりますし、そのベネフィットをセールスアピールに付け加えることができるからです!
私が書いたヘッドラインの別の例です。『75ドル未満で弁護士なしで会社を作る方法』という商品に対して、
など、何一つ直接的なことをメッセージに入れませんでしたが、それでも、販売数は記録的なものになりました。いちばん大当たりしたのは「究極の税金の隠れみの」でした。
このテクニックを使ったもう1つの例は、次のヘッドラインです。
「あなた個人の財産があなたの会社に不利な判決のために没収されたらどうしますか?」
これは先ほどの商品『法人書式ひな型完全ブック』のヘッドラインです。
ヘッドラインを書く際には、「隠されたベネフィット」のテクニックを使いましょう。そして、あなたの売上が急上昇する様子を眺めましょう。その際、次のことを忘れてはなりません。
できるだけたくさんのヘッドラインを書くのです。
テスト、テスト、テスト
最終的なメイン広告のヘッドラインを決める前に、やるべきことがあります。
一番反応が高く最も利益が上がるメイン広告のヘッドラインを決める前に、複数のヘッドラインをテストしなければなりません。その効果を見極め、最も効果的なヘッドラインを選ぶためです。
そして、メイン広告のヘッドラインを決めた後も、更にテストを続けることが必要不可欠です。
どんなヘッドラインも最終的には飽きられるので変える必要がありますが、急ぎ過ぎてはいけないからです。
ヘッドラインがまだ機能しているのであれば変えてはいけません。新しいヘッドラインの結果が前のヘッドラインの結果を上回らない限り、何があっても絶対にヘッドラインを変えないことです。それを見極めるためにテストを続けることが必要なのです。
次回は、ヘッドラインの効果を上げるポイントについて話しましょう。